ペスト以前の欧州はアラブやアジアより遅れていたが、人口減少で先進地域になった
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ドイツの異常な人口政策

日本の人口は年間20万人くらい減少していて、年率で0.15%くらいの減少率になります。

アメリカは平均すると年率1%くらい人口増加していて、毎年320万人くらいになります。

これを毎月にならすと約26万人になり、米雇用統計という有名な指標は+20万人台が目安になっています。
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アメリカは毎月20万人以上就職者が増えないと失業率が上昇してしまい、すぐに景気が悪化するでしょう。

人口増加率ならぬ減少率で日本が世界最低かというとそうでもなく、もっと下に20カ国くらい存在しています。

注目すべきはドイツで2012年には1.7%も人口減少し、2009年も人口減少していました。


平均するとドイツの人口増加率は+-ゼロといったところで、既に人口減少社会になっています。

ドイツではEUが自由化してから国外流出が止まらず、反対に入ってくる人は少ない状態が続いていました。

2015年には難民100万人近くを受け入れたので人口は増えた筈ですが、この政策は人口構成に深刻な影響を及ぼしています。


ドイツ連邦統計局の調査で難民騒動前の2014年に、人口構成の20%が移民になったと発表していました。

ドイツの人口は約8000万人なので移民とその子孫は1600万人で、その後移民が100万人以上増加してもっと移民割合は増加しました。

すると移民を嫌ってドイツを脱出する「ドイツ人」がもっと増え、ドイツ人比率が急速に減少しています。


江戸末期の人口減少の結果、明治維新という社会の高度化が起きた
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引用:http://www.yumebi.com/images/exb68_pic15L.jpg



欧州の人口減少が生んだ産業革命

ドイツの外国人比率は冷戦終了した1990年ごろにはゼロに近かったが、2003年に730万人、2014年に1600万人になり今は1800万人近い。

EUに加盟したほぼ全ての国の首都では元の住人より外国人比率が多くなったが、ベルリンもすぐにそうなるでしょう。

早い話EUでは、東京や大阪の「永住者」の過半数が中国人や韓国人になったというような状況です。


欧州各国では1970年代から80年代にかけて人口増加率が急速に低下し、人口減少が起きたので「そうだ移民を増やそう」となりました。

アラブや東欧やアフリカから移民を増やした結果、EUの人口減少に歯止めがかかり、一定の成果を上げました。

自国民を外国人に入れ替えるほど人口減少を恐れていたのだが、人口減はそれほど有害なものかは意見が分かれています。


人口減は短期的には経済を縮小させ、GDP成長率の低下、財政悪化などの悪影響を招きます。

その一方で大きく時代が変わるときには、必ずと言って良いほど人口減少期がありました。

史上最も有名なのはイギリスの産業革命を生んだ人口減少で、少ない労働人口をカバーする為に蒸気エンジンなどが開発されました。


イギリスの産業革命は欧州全体の人口減少の一部で、実際はその数百年前から欧州は人口減少に苦しんでいました。

1300年代に欧州は蒙古やイスラムの侵攻、ペストの大流行などで人口が大きく減り、消費者も労働者も大きく減った。

これをアフリカからの奴隷労働者で補おうとしたが解決せず、科学や機械の力で補おうとし、ルネッサンスが起きた。



人口減少の効果

以降欧州は人口が減るたびに科学技術で補うのを繰り返し、その最後の1ページがイギリスの産業革命でした。

一方中国を中心とするアジアは肥沃な穀物地帯で人口が増え続け、一時的に減少しても膨大な食料によって容易に再生しました。

アジアでは機械の進歩に頼るより人口を増やせば良かったので、今日でも欧州より科学技術で遅れている。


では1300年代から1800年代の欧州で、もしインドシナや中国並みに大量の食料があり、すぐに人口が回復したら欧州は栄えたのでしょうか。

人口がアジア並みに増える欧州はそれなりに栄えたが、人類は今も蒸気機関を発明していない可能性が高いと考えます。

中国では「人類○大発明」が多くあるが、発明したのはどれも数千年前で、中国統一前の混乱期でした。


この頃の中国奥地はやはり食糧生産が限られていて、機械や道具によって生産を増やそうとしていました。

まず動機があって発明がなされるので、歴史を塗り替えるような発明は人口減少期に誕生します。

人口減少にはもう一つの効果があり、将来人口が増える余地が大きくなるという点です。


人口ボーナスという経済用語があり、何の努力もしなくても人口が増えている国では、人口増加率の2倍くらいは経済成長率が底上げされます。

例えばアメリカの人口増加率は1%なので、アメリカは何もしなくても必ず2%成長する事になっています。

逆に考えると日本は人口のマイナスボーナスで、年0.4%くらいマイナス成長してます。


じゅうたん爆撃による人口減少は、後の高度経済成長を引き起こした
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引用:http://network2010.org/contents/files/archive/nagoya400/05_archive_sengo_04.jpg



人口減少以後の日本

日本の国土の85%は山か離島で人が住めず、平地の90%は農地や道路や施設で利用され、せいぜい国土面積の2%以下しか住居に使用できません。

だから早く人口が頭打ちになったのだが、人口減少期の後にはより高度な社会に変化して人口が増えています。

産業革命もそうだし、第一次第二次大戦、明治維新や戦国時代、鎌倉時代、縄文末期も人口減少の後で大きく発展しました。


こうなる理由は科学の発展のほかに、人口が減少したこと自体にあり、欧州では人口が減少しても土地やお金が減らなかったので、一人当たりで豊かになりました。

金余りが起きたわけで、余ったお金は投資に回されて大航海時代や科学の発展をもたらしました。

鉄砲などの兵器も兵士の数が減少したのを補う為に進歩し、軍事的にも強大になり世界支配を強めていきました。


実はペスト以前の欧州はアジアにもアラブにも劣勢で、「ローマ帝国」が世界最大になったのはもっと後の事でした。

人口減少を社会システムや科学の高度化で補うというイベントを乗り越えて、初めて欧州は先進地域になりました。

このように人口減少は産業革命や明治維新のような、社会の高度化のチャンスでもあります。

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