スバルは販売数の6割がアメリカだが、国境税で販売ゼロになる可能性もある
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引用:https://1.bp.blogspot.com/-xS97TahozcU/V2rKFinqS_I/AAAAAAAAE7E/-ZmW0KEVfDw6DvP_7BuSN5i5tdYkqSk_QCLcB/s1600/IMG_0967.JPG


共和党の国境税は「鎖国令」か

トランプは就任以来、GM・フォード・クライスラーのビッグ3首脳と何度も協議して、産業保護の政策を話し合っている。

ビッグ3以外の日本や欧州の自動車メーカーは招待されず、保護主義的な政策が発表されるとみられている。

「国境税」というストレートな名前で呼ばれている税制の中身は、米国産車を減税し輸入車を増税する事になる。
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共和党はアメリカから外国に輸出した分を税金免除し、外国から輸入した製品と部品には20%課税する案を議論している。

この税制が実現すると米メディアの試算では、フォードが最大の受益者になり、輸出分を減税されて利益が上積みされる。

GMはカナダ、韓国、メキシコで生産して米国に輸入しているのでフォードより不利になる。


日本メーカーは打撃を受け、日経新聞によればトヨタは39%、ホンダは44%、日産は54%利益を減らす。

そして米国で生産していないマツダのようなメーカーは米国内での競争力を喪失し、利益ゼロつまり撤退を余儀なくされる。

ベンツ、BMW、VW、アウディ、ポルシェのドイツ勢は大半をドイツから輸出していて、20%の高関税を掛けられる。


ドイツ以外の欧州メーカーの多くも欧州からの輸出で、韓国や中国、インドメーカーも自国で生産してアメリカに輸出している。

比較すると大手日本メーカーはアメリカでの生産比率が高いので、他の国よりはマシな状況になるかも知れない。

大きな利益を手にするのは国際化が進んでいないフォードで、GMはトヨタより打撃を受ける可能性があり、クライスラーも恩恵を得るのか分からない。



スバルとマツダは経営危機の可能性

ホンダは米国での現地生産比率は7割で、フォードについで2番目に高いと豪語していて、少なくともGMより現地生産は多いらしい。

だが米国から外国への輸出分が税金から差し引かれるので、単純にホンダが利益を得られるという事でもない。

フェラーリやポルシェのような高級車は2000万円を2400万円に値上げしても打撃を受けないかも知れないが、低価格車ほどダメージが大きい。


マツダが売っているような大衆車で価格が他車より2割も高かったら売るのは不可能で、トヨタ・ホンダ・日産以外はアメリカから撤退するでしょう。

欧州の低価格メーカーも米国生産は少ないので、プジョーやルノー、シトロエン、フィアットなどが撤退を余儀なくされる。

もっとも「国境税」は共和党で議論されているだけで、現実には実施されない可能性があり、WTO違反だという指摘がある。


多くのメーカーが完全排除されるEUは、国境税が現実になったら確実にWTO違反でアメリカを提訴するでしょう。

トランプ大統領は2月中に新たな税制案を発表すると言っていて、驚くような内容だと不気味な予告もしている。

マツダの米国販売は2016年に29万7千台で2015年は31万9千台 、全世界の生産台数は約158万台だった。


マツダの世界生産のうち、米国で販売される比率は19%といったところで約2割弱、アジアや欧州でも売れているが販売が2割減るのは痛い。

欧州販売は23万台、国内販売は20万台、中国販売は28万台などとなっていて、アメリカ向けが最大の販売数となっています。

一方スバルの2016年米国販売は61万台に達していて、世界生産102万台の6割もアメリカで販売していました。


スバルはインディアナ州に工場を持っているが、生産規模は年間5万台以下のようなので、大半は米国外から輸出しているはずです。

国境税で最大の打撃を受けるのはスバルで、売上げの過半数を失って経営危機に陥る可能性があります。

共和党案そのままの形ではなくても、スバルの快進撃にブレーキが掛かる可能性は高い。

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